Google広告だけに頼る会社が、AI検索時代に危ない理由|今すぐ始めるLLMO対策

AI Overviewが表示される検索では、リスティング広告のクリック率が最大68%下がったという調査があります。予算を積んでも人が来ない。その入口に、私たちはもう立っています。経営者・Web担当者が今すぐ着手すべき「LLMO対策」と、ChatGPT広告という新しい選択肢をお伝えします。


こんにちは。プリズムゲート株式会社の芝田弘美です。

最近、経営者の方からこんなご相談が増えてきています。

「Google広告のクリック単価は上がったのに、アクセス数は減っている」
「検索順位は変わっていないのに、アクセスだけ落ちた」

原因の多くは、AI検索です。

「検索1位なのにクリックされない」が、もう普通のこと

Google検索の一番上に出る、AIがまとめた回答。これが「AI Overview」です。

BrightEdgeの調査では、2026年2〜3月時点で全クエリ(検索キーワード)の約48%にAI Overviewが表示されていました。前年同期比58%増。そしてAhrefsの調査(2026年更新版)では、AI Overviewが表示された検索において、1位のページのクリック率が58%低下したと報告されています。

順位は1位のまま。でもクリックは半分以下だったりする。
これが今の検索です。

しかも影響が大きいのは「比較」「費用」「評判」といったクエリ(=「〇〇 比較」「〇〇 費用」のように、どこに頼むかを検討している人が打ち込む検索キーワード)。Seer Interactiveの2026年版レポートでは、この手の検討段階の検索でAI Overviewの出現率が80%を超えていました。まさに、見込み客が「どこに頼むか」を調べている瞬間です。

広告も「対岸の火事」ではない

「うちは広告で集客しているから関係ない」——そう思われるかもしれません。

Seer Interactiveが3,119の情報収集型クエリ(=「〇〇とは」「〇〇のやり方」といった、調べもの目的の検索キーワード)を1年間追跡した調査(2025年9月時点)では、AI Overviewが表示された検索での有料広告のクリック率が19.70%から6.34%へ、68%減少していました。

ただし、公平にお伝えすると続きがあります。同社の2026年の追跡調査では、AI Overviewが出る検索の広告CTRは16.21%まで回復。逆に、AI Overviewが出ない検索のほうが下がっている(25.98%→21.85%)、という結果が出ています。

つまり「広告が終わった」わけではありません。正確に言うなら——広告の効き方が、検索の中身によって読めなくなったということ。

そして、もっと注目すべきデータがあります。

同じくSeer Interactiveの調査(2025年)では、AI Overviewの中でブランド名が引用された企業は、引用されなかった企業に比べて有料広告のクリック数が91%多いという結果が出ました。

広告の成果すら、「AIに引用されているかどうか」に左右され始めているのです。広告費を増やす前に、見直すべき場所があります。

打ち手その1:ChatGPT広告という新しい入口

2026年6月19日、ChatGPT広告が日本でも配信開始。6月末からは、日本の事業者が自分で ads.openai.com(Ads Manager ベータ版)から広告アカウントを作り、出稿できるようになりました。

Google広告が「検索キーワード」に、Meta広告が「ユーザー属性」に当てるのに対して、ChatGPT広告が当てるのは**「会話の文脈」**。まったく別の考え方です。

  • 表示先:無料プランとGoプランのログイン済み成人ユーザー(Plus以上には表示されない)
  • 表示位置:AIの回答の下に、独立した「Sponsored」枠として
  • 課金:CPC(クリック課金)/CPM(表示課金)
  • 最低日予算:25ドル(約4,000円)から ※日本円建てで2,500円からという報告もあり、情報が錯綜しています

ただし、注意点は多いです。

  • ベータ期間中のため、出稿できる業種が限定されています。健康・医療、法律サービスなどは現時点で制限対象。歯科医院や法律事務所は出稿できません(今後見直される可能性はあります)
  • 代理店がクライアントのアカウントを代わりに開設できない仕様。まず自社でアカウントを作り、代理店を招待する形になります
  • 仕様の更新が非常に速く、予算の扱いやターゲティング機能が数週間単位で変わっています

それでも、アカウントだけ作って管理画面を触っておく価値は十分あります。次の集客チャネルの手触りを、早く知っておくために。

打ち手その2、そして本命:LLMO対策

広告は、止めた瞬間にゼロになるもの。
LLMO対策は、自社サイトという資産に積み上がるもの。

LLMO(Large Language Model Optimization)とは、ChatGPTやGemini、AI Overviewといった生成AIに自社の情報を正しく認識させ、回答の中で引用・推薦されるようにする対策です。

ここで、多くの方が混同されるポイントを整理します。

SEO対策(検索エンジン向け)

  • 検索順位を上げる
  • 被リンクを集める
  • キーワードの網羅性を高める
    → ゴールは「検索結果の上位に出ること」

LLMO対策(AI向け)

  • 1ページ1テーマにして、AIが要点を抽出しやすい構造にする
  • 「施工実績多数」ではなく「外壁工事の施工実績1,200件(2026年3月現在)」と数字で書く
  • 構造化データ(Organization/Person/FAQ/Articleなど)を正しく実装する
  • 著者名・監修者・公開日・更新日を明示し、「誰が言っているのか」をAIに伝える
  • 自社にしかない一次情報(自社データ、現場の経験、独自見解)を載せる
    → ゴールは「AIの回答の中で、名指しされること」

土台は共通しています。だからSEO対策は今も必要です(=SEO対策)。ただし、その上にAI向けの積み上げが要る(=LLMO対策)。ここを分けて考えられるかどうかが、これからの分かれ目になります。

なぜ「今すぐ」なのか

理由は2つ。

1つめ。取り組んでいる会社が、まだ圧倒的に少ないから。

当社では現在も約100社のWebサイトを管理し、AIにどう引用されるかを検証し続けています。そこで見えてきたのは、同じように作ったサイトでも「AIに出る/出ない」がはっきり分かれるという事実。裏を返せば、対応した会社が抜け出せる状況が、まだ残っているということです。

2つめ。時間がかかるから。

LLMO対策は、SEO対策より複雑です。サイト構造、コンテンツの書き方、構造化データ、外部メディアでの言及——複数の要素を同時に整える必要があり、着手から効果が見えるまで数ヶ月単位。「広告の効きが悪くなってから始める」では、間に合いません。

投資と同じで、早く始めた分だけ複利で効いてくる。それがLLMO対策です。

まずは、正しい知識を持つことから

もうひとつ、お伝えしておきたいことがあります。

LLMO対策を名乗る業者が、玉石混交だということ。実際に「LLMO対策には英語サイトを作りましょう」という根拠の薄いアドバイスを受けた、というご相談もいただきました。SEO対策ブームの頃と、まったく同じ構図です。

だからこそ、まずは経営者・Web担当者ご自身が「良し悪しを判断できる知識」を持つことが、いちばんの防御になります。

プリズムゲートでは、LLMO対策セミナーを定期開催しています。

LLMO対策セミナーの詳細はこちら

明日から自社サイトで手を動かせる具体策を、実際の検証データとともにお話しします。「何から手をつければいいのか」が、その日のうちにはっきりします。

Google広告の予算を1ヶ月分だけ、未来の資産づくりに回してみませんか。


芝田弘美(しばた ひろみ)

プリズムゲート株式会社 代表取締役

中央大学商学部でマーケティングを学び、大手コンビニエンスストア本部を経て、1996年にWebデザイナーへ転身。2000年にプリズムゲート株式会社を設立。Web業界歴は約30年、累計1,000社以上のコーポレートサイト制作・運営に携わる。現在も約100社のサイト運営を支援しながら「AIがどのサイトを引用するか」を現場で日々検証している。

著書:『士業のためのホームページのつくりかた』『儲かる会社はホームページが9割!』『ホームページ集客大全100』『はじめてのWebライティング大全100』
最新刊として、2026年6月29日『今すぐできるLLMO・AIO[AI最適化]実践テクニック100』(秀和システム新社)を発売

参考データ出典

  • Seer Interactive「AIO Impact on Google CTR」(2025年9月版/2026年4月更新版)
  • Ahrefs「AI Overviews Reduce Clicks」(初版2025年4月/2026年更新版)
  • BrightEdge「AI Overviews One Year Review」(2026年)
  • OpenAI「Testing ads in ChatGPT」公式発表(2026年8月11日更新)
  • OpenAI Help Center「Ads in ChatGPT」

※本記事のデータは2026年8月時点のものです。AI検索・AI広告の領域は変化が速いため、実際のご判断の際は最新情報をご確認ください。

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