
「BtoBだから関係ない」「うちは紹介中心だから」と感じていませんか?
実は今、建設業・製造業の発注担当者だけでなく、就職を考える若者ほどChatGPTやGeminiで会社を探し始めています。
本記事では、BtoBにこそLLMO対策が必要な理由を、取引・採用の両面から、現場の事例とともに解説します。
「うちは紹介で仕事が来るから関係ない」は本当ですか?
建設業や製造業の経営者の方から、よく話題になります。
「長年のお付き合いの会社からの紹介で十分回っているから、ホームページなんて関係ない」確かに今でも、それで成り立っている会社も多いとですよね。
しかしです。ここ数年で状況は確実に変わってきた!と私は感じています。
一番大きいのは、取引先の担当者交代です。長年やり取りしてきたベテラン担当者が定年退職や異動で抜けることも多い世の中。その途端、新しい担当者は誰に発注すればいいのか分かりませんよね。そのとき、新しい担当者がまず開くのは、紙の名簿でも前任者の引き継ぎメモでもなく、ChatGPTやGeminiなどを使った『AI検索』なのです。
つまり、AI検索で会社名が出てこない=「次の取引候補にすら入らない」という事態が、すでに起きています。「うちは紹介中心だから」と安心している会社こそ、知らないうちに新規取引や良い人からの応募のチャンスを失っているかもしれないのです。

発注担当者は、すでにAIに聞いて業者を探している
実際、最近の発注担当者の動きはこう変わっています。
「精密部品 難削材 加工 関東」「鉄骨工事 横浜 実績」「FAシステム 中小製造業向け」――こうしたキーワードを、検索エンジンではなくChatGPTなど生成AIに聞いて、3〜5社の候補を絞ってから比較検討するのです。
特に若手の担当者にとって、AIに聞くのはもう当たり前の作業。そのうえで「では、この3社に相見積もりを取ってみよう」と上司に提案します。ここに自社が入っていなければ、検討の土俵にすら上がれないわけです。
しかも、AIは「ホームページの情報量と内容」で会社を判断します。会社概要1ページしかないサイトと、対応業種・実績・施工事例まで網羅されたサイトでは、推薦される確率が天と地ほど違います。地味な業種ほど、Webで見つけてもらえるかどうかが効いてくるのです。

採用でもLLMO対応は必須!若者はAIで会社を探している
そしてもう一つ、見過ごせないのが採用です。
建設業・製造業の人手不足は深刻で、採用は今や最大の経営課題のひとつ。ところがこの分野でも、若者の行動は完全に変わってしまいました。
今の20代は、求人を探すときに「未経験OK 製造業 神奈川」「建設業 ホワイト 中小」「○○県 鉄工所 評判」とChatGPTやGeminiに相談するのが普通です。親や先生に聞く代わりに、AIに「自分に合いそうな会社を選んで」と頼んでいる時代なのです。求人サイトやハローワークだけに頼っていると、こうしたAI経由の母集団から完全に外れてしまいます。

このとき、AIが見ているのは求人票だけではありません。会社の信頼性を測るコーポレートサイトです。
コーポレートサイト(会社ホームページ)に、代表メッセージがない、社員紹介がない、仕事内容が抽象的、写真が古い――こうしたサイトはAIに「情報が薄い=応募者に勧めるには不安」と判断され、推薦候補から外されます。逆に、社員の声・1日の仕事の流れ・社内の雰囲気・代表の想いがしっかり書かれているサイトは、AIから優良求人として推薦されやすくなります。
弊社のクライアントでも、コーポレートサイトを改修した工事業・製造業・士業事務所で、採用経費ゼロで応募が入るようになった事例が複数あります。求人媒体に毎月数十万円払っていた会社が、Webサイトを整えるだけで採用コストがほぼゼロになる――これは中小企業にとって本当に大きいインパクトです。
LLMO対策とSEO対策、どこが違うの?
ここで多くの方が混乱されるのが、「LLMO対策ってSEOと何が違うの?」という疑問です。
SEO対策は、GoogleやYahoo!などの「検索結果の順位」を上げる対策です。ユーザーが検索窓にキーワードを打ち込んだ時に上位表示させる、従来からある対策ですね。LLMO対策は、ChatGPT・Gemini・Claudeなどの生成AIに、自社を「正しく学習・推薦してもらう」対策です。AIが回答を作るときの情報源として選ばれる、と言い換えてもいいでしょう。
両者は重なる部分もありますが、考え方が違います。たとえば「会社案内に対応業種・対応エリアを具体的に書く」のはLLMO対策(AIが正確に学習する)、「タイトルタグに地域名+業種を入れる」のはSEO対策(検索結果に出やすくなる)、というイメージです。ただし、これからの時代のメインはLLMO対策=AIへの対応です。検索行動そのものが、検索エンジンからAIに移りつつあるからです。
建設業・製造業がまず取り組むべき3つの基本
「で、結局うちは何から始めればいいの?」という方に、優先度の高い3つをお伝えします。
①トップページ冒頭の300文字を整える
「○○県を中心に、難削材の精密加工を専門とする部品メーカー。ISO9001取得、不良率0.3%以下を10年維持」のように、会社名・地域・専門・実績数字を冒頭に置く。これだけでAIの理解度が大きく変わります。
②会社案内・実績・社員紹介ページを充実させる
沿革、代表メッセージ、対応エリア、過去の施工・納入事例、そして社員の顔と声。AIは「実体のある会社か」「働く人が見える会社か」を判断しています。1〜3ページの簡素なサイトでは、取引でも採用でも推薦されません。
③よくある質問ページを作る
現場で実際に聞かれる質問を10個以上、具体的に書く。これはAIが特に学習しやすい形式です。
ただ、自社で全部やろうとすると、何から手をつけていいか迷われると思います。
「うちの場合はどこが弱いのか」「取引と採用、どちらを優先すべきか」――そういった話を、まずは情報収集の段階で聞いてみたい方には、LLMO対策セミナーもご用意しています。営業色のない、純粋に知識として持って帰ってもらう内容にしていますので、お気軽にご参加ください。
もちろん、個別にご相談いただいても構いません。あなたの会社の状況に合わせて、一緒に考えさせていただきます。
著者紹介
芝田弘美(しばた ひろみ)
プリズムゲート株式会社 代表取締役
Web業界30年のWebコンサルタント。1,000社以上のWebサイト制作・運営に携わる。現在は「今すぐできるLLMO対策テクニック100」(2026年6月・秀和システム新社より出版予定)を執筆中。LLMO対策セミナーの講師として、中小企業のAI時代に向けたWeb戦略を支援している。特技は日本舞踊(師範)、空手(三段)。
著書:ホームページ集客大全(自由国民社)、Webライティング大全(自由国民社)、儲かる会社はホームページが9割!(自由国民社)、士業のためのホームページのつくりかた(中央経済社)

