
「横浜で外壁塗装を頼める会社、どこがいい?」
お客さんが今、GoogleではなくChatGPTにそう尋ねたとします。
AIが挙げるのは、たった2〜3社。そこに、あなたの会社は入っているでしょうか。
プリズムゲート株式会社は2026年7月9日、6業種1200サイトを対象にLLMO(AI最適化)対策の実態を調査しました。
対策が「出来ている」と判定できたのは231件、全体の19.2%。業種間の差は約3倍。
そして最も多く見られたのは、情報は掲載されているのにAIが読み取れる形になっていないサイトでした。
調査概要:6業種1200サイトを2026年7月に全数調査

対象は、リフォーム業300件、弁護士100件、社労士100件、税理士100件、美容クリニック300件、製造業300件の計1200件。
すべて公式サイトを対象に、2026年7月9日時点の状態を確認しました。
評価したのは、①実績数 ②FAQ ③沿革 ④代表者プロフィール ⑤会社概要の住所の5項目。
それぞれ「掲載されているか」と「AIが読み取れる形式か」の2点で判定しています。
後者は構造化データの有無を指します。サイトに住所が書かれていても、AIにとっては単なる文字列です。「これは住所である」とタグで意味づけして初めて、情報として認識されます。その記述が構造化データです。
あわせて、見出し構造、FAQの表現、llms.txt(AIにサイトの要点を伝えるファイル)の有無、AIクローラーのブロック状況、meta情報・OGP、一次情報の掲載を確認し、「出来ている/不十分である/全くされていない」の3段階で総合評価しました。
本記事の「不十分である」は、情報の一部は整っているものの、AIが自社情報を正確に参照するには欠落がある状態を指します。
結果:LLMO対策ができているサイトは19.2%にとどまる

「出来ている」231件(19.2%)、「不十分である」918件(76.5%)、「全くされていない」51件(4.2%)。8割にあたる969件が、AIに情報を正しく伝えられていない状態でした。
注目すべきは、「全くされていない」が4.2%にとどまる点です。大半のサイトは何もしていないわけではありません。情報を掲載し、meta情報も設定し、一定の水準は満たしています。それでもAIには届いていない。あと一歩で止まっているサイトが、最も多い層でした。
「対策できている」サイトに共通していた3つの要素
高評価を得たサイトには、業種を問わず共通点がありました。
- 構造化データの実装:会社情報、代表者、よくある質問を、AIが意味を理解できる形式で記述しています。
- llms.txtの設置:AIに向けてサイトの構造と要点を伝えるファイルを用意しています。
- 一次情報の掲載:一般論ではなく、自社の実績・データ・見解を自らの言葉で公開しています。
一方、低評価のサイトは、構造化データなし、llms.txtなし、meta・OGP未設定、見出し構造の不備が同時に当てはまる状態でした。差は単一の要素ではなく、積み重ねで生じています。
業種格差は約3倍 最下位は製造業の10.7%


首位はリフォーム業の30.0%。以下、弁護士19.0%、税理士19.0%、美容クリニック18.7%、社労士15.0%と続き、最下位は製造業の10.7%でした。首位との差は約3倍です。
リフォーム業が高い背景には、「地域名+工事内容」での検索接点が多く、Web投資が先行してきた業種特性があります。
製造業は企業間取引が中心で、既存の商流や展示会が主な接点です。そのためサイトが会社案内の域を出ていない例が目立ちました。ただし、AIに調達先を尋ねる担当者はすでに現れています。この差は今後リスクに転じる可能性があります。
最大の問題は「書いてあるのにAIが読み取れない」
今回最も明確に表れたのは、掲載率と構造化率の開きです。
会社概要の住所は、全業種で87.3〜96.0%が掲載していました。しかし構造化率は弁護士4.3%、製造業7.1%、社労士7.4%と1桁台です。弁護士では、住所は載っているのに構造化されていないサイトが全体の90%にのぼりました。目で見れば分かる情報が、AIには認識されていません。
より深刻なのが実績数です。施工件数や解決実績の掲載率は、リフォーム業29.7%を除けば1.3〜8.0%。構造化率は、弁護士・社労士・税理士・美容クリニック・製造業の5業種すべてが0%でした。実績を数値としてAIに伝える手段が、事実上使われていません。
代表者プロフィールも同様です。掲載率47〜69%に対し、構造化率は11.3〜25.5%。専門性と経験という最も評価されるべき情報が、AIに届いていない状況です。
AIに一切読まれていないサイトが51件(4.2%)
「全くされていない」51件の内訳は、製造業18件、美容クリニック17件、リフォーム業14件。士業は0〜1件とほぼ皆無でした。
共通するのは、構造化データ・meta情報・OGPの全欠如です。加えて一部は、AIクローラー自体をブロックしていました。対策していないのではなく、AIからのアクセスを遮断している状態。これではどれほど内容を充実させても、AIの回答に自社が現れることはありません。
調査から見えた、優先度の高い対策3つ
1|AIクローラーのブロック状態を確認する
robots.txtでAIクローラーを拒否していないか点検します。ここが閉じていれば、他の施策はすべて無効です。確認は数分。最優先事項です。
2|既存情報の構造化から着手する
住所、代表者プロフィール、FAQは、すでに8割前後のサイトに掲載されています。新規制作より、既存情報を構造化する方が低コストで効果が出ます。
3|実績を数値化し、構造化する
全業種で最大の空白地帯です。施工件数、相談件数、対応年数を数値で記載し、構造化する。競合の実装率がほぼゼロである以上、先行した企業が参照される可能性は高いといえます。
調査概要・発信元について
| 調査名 | 業種別サイト調査 LLMO対策 実態調査 |
|---|---|
| 調査主体 | プリズムゲート株式会社 |
| 調査対象 | リフォーム業300件/弁護士100件/社労士100件/税理士100件/美容クリニック300件/製造業300件(計1200件、各業種の公式サイト) |
| 調査日 | 2026年7月9日 |
| 調査方法 | 各公式サイトの掲載情報、構造化データ、meta情報、robots.txt等を確認し、5項目の掲載・構造化状況と補助指標を総合して3段階で評価 |
