
「LLMO対策って、結局なにをすればいいの?」
ChatGPTに自社を推薦してもらうための対策、それがLLMO対策です。専門用語をかみ砕き、今日パソコンを開いてすぐできる3つの作業を、具体例つきでお伝えします。
「ChatGPTにおすすめされたから!」
2025年の春、横浜のある歯科医院での話です。
福島県から初めて来院された50代の女性に「どうやってこの医院を知ったのですか?」と伺ったときの、明るい答えがこれでした。
ネット検索はいっさい使っていない。AIに聞いて、AIがすすめた医院に、県をまたいで来ている。
もう、こういう時代なのだと痛感しました。
今回はAI検索にまったく詳しくない方に向けて、LLMO対策の基本と、今日からできることをお伝えします。
LLMO対策とは「AIに推薦してもらう」ための対策
LLMOとは Large Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化) の略です。
※大規模言語モデル=ChatGPTやGemini、Claudeなど、文章で答えを返してくれるAIのこと。GEO、AIO、AEOと呼ばれることもありますが、中身は同じです。
ひとことで言えば「自社のWebサイトを、AIに正しく学習してもらい、引用・推薦してもらうための対策」です。
ここでSEO対策との違いを整理しておきましょう。

| SEO対策(=検索対応) | Google検索の結果ページで上位に表示されるための対策。ユーザーは並んだリンクを自分でクリックします。 |
|---|---|
| LLMO対策(=AI対応) | AIが答えを作るとき、自社の情報を材料として引用させ、「この会社がおすすめです」と名前を挙げてもらうための対策。 |
よく誤解されますが、「SEOはもう古い」ではありません。SEOは土台、LLMOはその上に積む応用。両者は協力関係です。
AI検索は「1〜3件」しか出てこない
なぜ、ここまで重要なのか。理由は表示される件数です。
Google検索なら、ユーザーは2ページ目まで見ることもあります。ところがAI検索は、何も指定しなければ 1〜3件程度しかおすすめしません。
つまり、AIに名前が挙がらなければ、ユーザーの目に触れることすらない。「AIに認められないWebサイトは、存在しないのと同じ」という状況が、すでに始まっています。
そして、AIが中小企業を知る主な手段は、会社のWebサイトです。パンフレットでも名刺でもなく、Webサイトに書かれた文章。ここを整えるのがLLMO対策です。

今日からできる3つのこと
①トップページの最初の300文字に「会社の要約」を書く
【LLMO対策 / SEO対策にも有効】
AIはページを上から順に読みます。冒頭で「この会社は何をしている会社か」を伝えられるかが勝負です。
✕「お客様の笑顔を創造します」
◯「株式会社○○は2010年設立。自動車部品の精密加工を専門とし、特に難削材の加工技術に強みを持つ製造会社です」
ここでひとつ注意点。AIクローラー(※AIがWebサイトを巡回して情報を集めるプログラム)は、画像や動画の中身を読めません。かっこいいメインビジュアルの中に会社紹介を入れているなら、そのすぐ下に、必ずテキストで書き添えてください。これはLLMO対策ならではの視点です。
②「高品質」「豊富な実績」を数字に書き換える
【LLMO対策 / SEO対策にも有効】
AIは抽象的な言葉を評価できません。数字と固有名詞に置き換えます。
✕ 高品質な製品を提供
→
◯ ISO9001認証取得。不良率0.3%以下を10年間維持
✕ 豊富な実績があります
→
◯ 金融業界向けシステム開発実績150件以上
✕ 親身な対応を心がけています
→
◯ 創業支援実績300社以上、顧客継続率95%
まずは自社サイトを開いて「高品質」「豊富」「幅広い」で文字検索を。見つかった数だけ、改善できる箇所があるということです。
③FAQに「実際に聞かれた質問」を載せる
【LLMO対策がメイン / 1問1ページ化はSEO対策の効果】
AI検索は「答えそのもの」を返します。だからQ&A形式は、非常に引用されやすい形です。
たとえば、
Q:リフォーム費用の目安は?
A:キッチン交換で80万〜150万円が目安です。
こう書いてあれば、AIはそのまま引用できます。
逆に、サービス紹介ページの長い文章の中に費用が埋もれていると、まず拾われません。
ネタは想像で作らないこと。営業や電話で実際に聞かれた質問こそ、他社にはない一次情報です。
なお、Q&Aを1問1ページに分けると「リフォーム 費用 相場」といったキーワードで検索からの流入も狙えます。こちらはSEO対策としての効果です。
よくある勘違い、2つ
遠回りになりがちな例も挙げておきます。
「英語サイトを作れば有利」
AIの学習データは英語が約50%、日本語は約5%程度。数字だけ見ると正しそうですが、日本語で質問するユーザーには日本語のコンテンツが優先的に参照されます。国内向けの事業なら、日本語を磨く方が何倍も効果的です。
「記事を量産すればいい」
中身の薄い記事をいくら増やしても、引用はされません。構造化データなどの技術的な設定も大事ですが、それ以上に中身。私の実感では「技術対応よりコンテンツ対応が10倍重要」です。
まとめ:AIにやさしいサイトは、人にもやさしい
LLMO対策は、難しい技術の話ではありません。AIは人間の思考に沿って作られているので、人間にとってわかりやすい情報は、AIにとってもわかりやすい。ここが出発点です。
すぐやるべきことは、下記の3つ。
- トップページ冒頭300文字に、会社の要約を書く
- 抽象的な言葉を、数字に置き換える
- 実際に聞かれた質問を、FAQに載せる
まずは自社サイトのトップページを開いて、最初の300文字を読み返してみてください。そこが、AIとの最初の接点です。
次の一手は、2つあります
読んでみて「自社サイトはどうなんだろう」「当社もAI検索で対策やらないと!」と気になった方へ。
今回ご紹介したのは、Web担当者の方がご自身の手ですぐ着手できる、基本的で取り組みやすいものに限定しました。
ただし、LLMO対策はこれで終わりではありません。構造化データ(※「これは会社名」「これは営業時間」と、ページの内容をAIが誤解しない形で伝えるために、HTMLに記述するタグ)のように、ホームページ側に仕組みを組み込む技術的な対応も必要です。
より確実にAIに取り上げられたい、本格的に対策を進めたいという方は、下記をご利用ください。
すぐAI対応を始めたい方 → 無料相談
自社サイトの現状を見ながら、どこから手をつけるべきかを個別にお伝えします。
もう少し詳しく知ってから判断したい方 → セミナー
実際にAIに引用されるようになった企業の事例を、対策の中身までお見せします。
LLMO対策は、対応してから成果が出るまでにタイムラグがあります。早く始めた会社ほど有利になる分野です。
著者紹介
芝田弘美(しばた ひろみ)
プリズムゲート株式会社 代表取締役
中央大学商学部でマーケティングを学び、大手コンビニエンスストア本部を経て、1996年にWebデザイナーへ転身。2000年にプリズムゲート株式会社を設立。Web業界歴は約30年、累計1,000社以上のコーポレートサイト制作・運営に携わる。現在も約100社のサイト運営を支援しながら「AIがどのサイトを引用するか」を現場で日々検証している。
著書:『士業のためのホームページのつくりかた』『儲かる会社はホームページが9割!』『ホームページ集客大全100』『はじめてのWebライティング大全100』
最新刊として、2026年6月29日『今すぐできるLLMO・AIO[AI最適化]実践テクニック100』(秀和システム新社)を発売。

