
「ChatGPTにおすすめされて」
「ChatGPTで調べて」
この夏、私たちが支援する工事会社に、そんなお問い合わせが続けて入りました。紹介でも、営業でもない。AIがきっかけの、新しいお客様です。AIからのアクセスが3倍になったサイトも。生成AIを使う人は、1年でほぼ倍に増えています。
紹介と営業に続く、3つ目の入口。何が起きているのか、どんな会社サイトがAIに紹介されるのかをまとめました。
1. 工事業の現場で、いま起きていること
「ChatGPTで調べて」見積もり依頼の電話
私たちが運営を支援しているポンプ工事の会社。2026年8月、電話口で「ChatGPTで調べて」と見積もり依頼が入りました。
この会社はSEO対策を継続し、主要なポンプ関連キーワードで検索1〜3位を保ってきました。LLMO対策に着手したのは2026年5月。着手から、わずか3か月後の話です。

もう1社、2025年5月に公開した床工事の会社。本格的なLLMO対策はまだ手つかず。それでも2026年に入り、「ChatGPTで探して」というお問い合わせが届いています。
AIからの流入、この夏で3倍に
アクセス集計を見ても変化ははっきり。AIからの流入が、この夏で約3倍になったサイトもあります。
ただし正直にお伝えすると、この数字は100%正確ではありません。PerplexityなどはGA4に参照元が残りますし、ChatGPTも参照元が記録される場合があります。一方で、スマホアプリ経由などは「Direct(直接)」に紛れることが多い。そもそも「ChatGPTで調べて電話」は、アクセス解析には一切出てきません。実際のAI経由は、見えている数字より多いと考えるほうが自然です。
2. データで見る「AIで調べる」が当たり前になる流れ
生成AIの利用率、1年でほぼ倍に
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査では、全国15〜69歳の生成AI利用率が2025年2月の27%から、2026年2月には51%へ。1年でほぼ倍増し、過半数に達しました。

買う前の比較検討にも、AIが入り込んでいる
2026年9月14日に公表されたグランネット社の調査(全国の20代以上の就業者500名)では、情報を調べる際に対話型AIを使う人が56.4%。2025年10月の前回調査38.4%から、18ポイント増えています。
さらに、生成AI利用者の66.3%が購入前の比較検討でAIを使った経験あり。そのうち65.2%が「意思決定に影響があった」と答えています。Google検索利用者のうち、「AIモード」を日常的に使う人も17.6%から36.0%へ倍増しました。
世界に目を向ければ、OpenAIは2026年2月、ChatGPTの週間利用者が9億人を超えたと発表しています。
ただし、Google検索が消えるわけではない
同じ調査で、Google検索を「毎日〜ほぼ毎日」使う人は48.6%で横ばい。AI要約を見たことがある人の行動では、「まずAI要約を見て、必要ならサイトも見る」がもっとも多い結果でした。
つまり、最初に聞く相手はAI、確かめる先は自社サイト。入口がAIに移っても、最後に判断されるのはホームページです。だからLLMO対策とSEO対策は、どちらか一方ではありません。
3. AIに「おすすめ」される工事会社サイトの条件
【LLMO】=AIへの対応、【SEO】=検索エンジンへの対応、として区別して読んでください。
工事金額の目安をテキストで書く【LLMO&SEO】
先ほどの床工事の会社。AI経由のお問い合わせは届き始めたものの、工事金額を明示している同業他社と比べると、AIに引用されにくいのが実情です。私自身がAIに質問を重ねて確かめたところ、価格が明記されているサイトのほうが「おすすめ」に入っていました。お客様がAIに聞くのは「いくらくらいで頼めるか」だからです。

※以下は書き方の例です(金額は架空)
- NG:「費用はお見積もりにて」
- OK:「工場の床塗装(防塵)100㎡:〇〇万円〜、工期2日。稼働を止めずに土日施工も可」
対応エリアと工事内容を、1文で言い切る【LLMO&SEO】
「〇〇市で△△を頼める会社は?」とAIに聞かれたとき、答えの材料になるのは言い切った1文です。地域名が入るので、検索にも効きます。
※書き方の例
- NG:「関東一円、各種工事に対応」
- OK:「横浜市・川崎市の工場と倉庫で、排水ポンプの交換・修理を行います」
主要キーワードで検索順位を保つ【SEO(LLMOの土台)】
ポンプ工事の会社が着手から3か月でAI経由の電話を受けた背景の一つには、継続してきたSEO対策があると考えています。GeminiやGoogleのAI要約は、Googleの評価を反映しやすい傾向があるためです。
月1回、AIに自社を聞いてみる【LLMOのみ】
ChatGPTに「必要に応じてWeb検索を使って、横浜市で工場の床工事を頼める会社を教えて」と質問。自社が出るか、競合はどこか、内容は正しいか。結果をメモしておくだけで、立派な効果測定です。
まずは1冊、または60分で
今日から手を動かしたい方は、100のテクニックを具体例つきでまとめた拙著をどうぞ。
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著者紹介
芝田弘美(しばた ひろみ)
プリズムゲート株式会社 代表取締役
中央大学商学部でマーケティングを学び、大手コンビニエンスストア本部を経て、1996年にWebデザイナーへ転身。2000年にプリズムゲート株式会社を設立。Web業界歴は約30年、累計1,000社以上のコーポレートサイト制作・運営に携わる。現在も約100社のサイト運営を支援しながら「AIがどのサイトを引用するか」を現場で日々検証している。
著書:『士業のためのホームページのつくりかた』『儲かる会社はホームページが9割!』『ホームページ集客大全100』『はじめてのWebライティング大全100』
最新刊として、2026年6月29日『今すぐできるLLMO・AIO[AI最適化]実践テクニック100』(秀和システム新社)を発売。

出典
- NTTドコモ モバイル社会研究所「生成AI利用率、過半数に。1年で急増」2026年4月6日
https://www.moba-ken.jp/project/lifestyle/20260406.html - 株式会社グランネット「Google検索と生成AIの実態調査(2026年)」2026年9月14日公開
https://grannet.co.jp/report/search-ai-survey/ - OpenAI「Scaling AI for everyone」2026年2月27日
https://openai.com/index/scaling-ai-for-everyone/ - 工事業の事例・流入データは、プリズムゲートが運営支援するお客様サイトのGA4データおよびヒアリングによる
